2016年1月号
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成熟産業にチャンスあり

農業の水利用問題を解決 世界が注目のIoTベンチャー

川原 圭博(東京大学大学院 情報理工学系研究科 准教授、SenSprout技術アドバイザー(創業メンバー))

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IoTベンチャーのSenSproutは、農業での水利用削減という世界的な課題に着目し、家庭用プリンターによる回路印刷を活用した低価格の土壌モニタリングシステムを考案。世界から注目される社会起業家が語る、事業開発の視点とは。

土壌モニタリングセンサー「SenSprout」は、印刷技術を用いているため小ロットでも低コストで製作できる

求められる農業での節水

米カリフォルニア州では現在、1000年に一度といわれる干ばつが起きており、今年で4年目を迎える。現地では様々な節水対策がなされているが、最も懸念されるのは農作物への影響だという。問題を抱えるのはカリフォルニアだけではない。世界各地で今後、水ストレスが増大すると予測される中、より少ない水で農業を行うための技術が求められている。

東京大学大学院情報理工学系研究科の川原圭博准教授によれば、農業では意図せず多くの水が使われることが少なくない。「調査によれば、農家の方も自分自身がどの程度の水を使っているか把握していないことが多い。水分計を導入すれば計測できますが、広範囲で計測できる物は高額で入手しにくく、多くの農家が勘と経験に基づいて水やりをしているのが実状です」

市販プリンターで回路印刷

このような中、川原氏らが提案しているのが、低価格のセンサーを利用した農業での節水だ。川原氏は、農地の水分管理や地滑りの予測に活用できる、低コストで環境負担の少ない土壌モニタリングのセンサーネットワーク「センスプラウト(SenSprout)」を開発した。1月には、株式会社SenSproutも設立し、世界での実用化を目指している。

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