子育てに優しい自治体やホテルを「認定」 ミキハウス子育て総研

多くの自治体が、子育て世帯の移住促進に取り組むなか、ミキハウス子育て総研は、子育てにやさしい自治体の認定事業をスタートした。子育て世帯が移住時に重視するポイントとは何なのか。

ママたちの声を活かして5つの認定事業を展開。子育て世帯に優しいホテルや結婚式場を自社メディアで周知している

地方創生の実現に向けて、全国の自治体が子育て環境の整備に力を入れている。子育て世帯にとって、「どこで子どもを生み、育てるか」はもっとも大きな関心事。彼らを誘致すべく、自治体は保育・医療費を補助するなどの施策を打ち出している。

そうした中、官民連携による移住促進の動きとして注目を集めている事業がある。ミキハウス子育て総研が手掛ける、子育てしやすい自治体の認定事業だ。子ども服大手・三起商行の子会社で、ミキハウスショップなどで配布する無料の子育て情報誌『Happy-Note』(発行部数17万部)、子育て応援サイト「ハッピー・ノート ドットコム」の運営、幼児教室などの教育事業などを通じ、子育て世帯に幅広い支援を行ってきた。

2014年11月からは、子育てにやさしい自治体を対象とした「ウェルカムファミリーの自治体」の認定事業を開始。これは子育て世帯のニーズに精通する第三者機関として、子育て支援施策などを評価し、お墨付きを与えるものだ。すでに山梨県北杜市、新潟県出雲崎町、静岡県小山町の3カ所が認定済みで、10を超える自治体から引き合いがある。

代表取締役社長の藤田洋氏は、認定事業の狙いについて次のように話す。「0~4歳の子どもがいる世帯は、教育や医療、住宅などでさまざまな選択肢を持つ層であり、情報を求めています。そして今、地方での暮らしも選択肢の一つとして注目されています。年収が減っても生活費が安く、豊かな自然のなかでのびのびと子どもを育てられる環境を周知していきたい」

ママたちの声を反映した認定基準

そもそも、同社が認定事業を始めたのは2006年のことだ。「当社へのメールによる無料の育児相談件数は累計4万件、『Happy-Note』の読者ハガキは毎号4千枚を超えます。子育て世帯の“本音”を分析するうちに、親子が安心して使えるホテルや住まいなどの情報が不足していると感じたのが、認定事業のきっかけです」

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