2018年4月号「SDGs×イノベーション」完売!
会員になって購読すれば、バックナンバー全記事が読めます。PC・スマートフォン・タブレットで読める電子ブックもご用意しています。
いま、世界で研究開発が進んでいるエッジコンピューティング。小さなエッジサーバーを各所に配置することで、データ処理の速度と能力を圧倒的に高めるこの技術は、IoTを大きく進化させる可能性を秘めている。
スマートフォンの世界的な普及、ウェアラブル端末の登場やIoT化の広まりによって、データ通信量は爆発的に増え続けている。今年に入って、ネットワーク最大手のシスコは、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコンなどモバイルデバイスによるワイヤレスデータ通信の世界全体のトラフィック量が、2014年の30エクサバイトから19年には約10倍に膨れあがるという予測を発表した。
現在、これらのデータは世界中に配備された大規模なデータセンターによるクラウドコンピューティングによって処理されているが、2つの課題がある。
まず、通信速度はデータセンターとの物理的距離によって決まるため、距離が遠くなるほど通信遅延が増大すること。もうひとつは、ビッグデータ処理など通信データの大容量化によって求められるネットワーク通信能力(帯域)の終わりなき拡張だ。
IoTにフォーカスしたリアルタイム機械学習技術の開発を手掛けるプリファードネットワークス代表取締役の西川徹氏は、現状をこう分析する。
「今のビッグデータは人が生み出すデータを捉えていますが、IoTは機械同士が生み出すデータを利活用するため、データの種類と量は無限に増えていきます。現在のネットワークインフラでは、全てのデータを支えきれません」
残り71%
会員の方はここからログイン
バックナンバー
会員になると 最新「事業構想」が読み放題。さらに
会員の特典をもっとみる