「普通」を分解した先に独創あり 名前の「佐藤」もアイデアの源

カヤックのアートディレクターとしてだけでなく、個人でも独創的な作品を次々と発表している佐藤ねじ氏。独自の世界観をもった作品群を生み出す、その創造力の源とは。

佐藤氏は、日々、思いついたことをスマホにメモし、その中から使えそうなものをノートに転記。イラスト付きできれいに書き留められている

昨年、ヤフーが主催するインターネット・クリエイティブアワード一般部門で、個人的に制作した「しゃべる名刺」がグランプリを獲得。カヤックのアートディレクターとして手掛けた「『貞子3D2』スマ4D」、「2020ふつうの家」の2作品も企業部門でゴールドを受賞するなど、クリエイターとして多彩な活躍を見せる佐藤ねじ氏。突飛でありながらユーモアと知性を感じさせる佐藤氏のアイデアは、日々の生活の中から生み出されている。

佐藤ねじ カヤック 意匠部(デザイナー)

「仕事でもプライベートでも、面白いと思ったことはすぐにメモするようにしています。メモ自体は、中学生のときからつけていて、全部残してあるんですよ。普段はスマホにメモして、毎週日曜にカフェに行って、使えそうなキーワードをノートに書き写すようにしています。スマホにメモしたままだと後で使いにくいのですが、紙に書くとアイデアが育つんです」

佐藤氏はスマホのメモを「二軍ノート」、メモ帳を「一軍ノート」と表現する。博報堂ケトル代表・嶋浩一郎氏の本から得たやり方だという。この「一軍ノート」が、佐藤氏のアイデアのベースになっている。

「空いている土俵」を探す

「僕は名前が佐藤で血液型はA型、父親は公務員という『すごく普通』の家庭で生まれ育ちました。でも、僕の人生を分解していけば、他の人たちとは違うオリジナルなものになります。自分のパーソナリティ、自分の中にあるものを分解していくと、必ずオリジナルを生み出せるし面白くなる。そこを大切にしています」

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