日本発グローバルECへの挑戦 クロスボーダーで取引する時代へ

スマホやケイタイの関連グッズで、豊富な品ぞろえのECサイトを展開し、成長を遂げてきたHamee。同社は複数のネットショップを一元管理する、バックヤードのシステムでも強みを有し、グローバル展開に向けて動き出している。
取材協力:リンカーズ

 

神奈川・小田原市に本社を置くHamee。

大学生時代、流通革命を起こそうとネットスーパーでの起業を試みるが断念。その後、実力に見合ったビジネスからスタートしようと次のチャンスを探っているタイミングで、沖縄旅行へ行き天然石のアクセサリーを見つけ、それを商材としてEC(電子商取引)を始めたHamee(ハミィ)代表取締役社長・樋口敦士氏。学生起業家として創業した1997年は、まだECサイトそのものがほとんどないような時代だった。

自分の部屋に閉じこもりサイトを作成し、いざ商品をアップすると、最初の週は1件、次の週は2件というように、少しずつではあるが受注は増えていった。

「98年の大学4年時に会社を設立し、扱う商材を携帯ストラップへ特化しました。そのときは、1ヵ月で世界一のストラップ店に見えるようにしようと、商品を次々とアップしていきました。当時はライバルも少なく、寝る間を惜しんで商品の充実に力を入れれば、競争力のある店舗づくりができたのです」

連結で約160名の社員がおり、海外戦略にも力を入れている

煩雑なバックヤードを一元管理

樋口社長は自社サイトだけでなく、楽天やYahoo!ショッピングなどのモールも活用し、複数のサイトを運営。ネット人口の増加という追い風にも乗って、売上げはみるみるうちに伸びていったという。

しかし、扱うアイテム数と売上げが伸びるにつれて問題となっていったのが、膨大に増えていくバックヤードの業務だ。写真を撮り説明を書いて商品をアップ、適切に在庫を管理し、受注すれば電話によるカード決済を済ませ、納品書、出荷伝票を手書きで揃え、ピッキング、梱包をし、発送する。しかも自社サイトや各モールの店舗でシステムが異なるため、バラバラに対応しなければならず、こうした一連の作業が大きな負担になっていった。

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