コピー市場にコスト革命 インクジェット複合機の新サービス
オフィスにおけるコピー機市場は年々競争が激化、プリント単価も下がりつつある。エプソン販売はこの市場に月1万円のチャージ制を導入し、今年8月から参戦。新型インクジェット複合機でのビジネス市場の獲得に挑戦している。
エプソン販売は2014年8月に、ビジネスインクジェット複合機の新プリントサービス「スマートチャージ」の提供を開始した。一般的なコピー機に対し、本体リース料とランニングコストである消耗品、保守サービスをすべて含んで月々1万円という低額から使える。導入コストも搬入・設置を希望しない場合はゼロで、トータルなコスト削減に寄与する商品だ。エプソン販売は1983年設立、セイコーエプソンの情報関連機器を主に販売しているが、今回のような月々のチャージによるビジネスは初めてだ。
コピー機市場への新たな挑戦といえる内容だが、サービスが生まれた背景について、販売推進本部BP MD部部長の北村光一氏はこう語る。
「国内のオフィス環境においては、コピー機の1枚当たりの単価は年々下落。現状、カラー1枚10円、モノクロ1枚2円という低コストが当たり前となり、お客さまから見ればプリンターで出力する必然性はなくなっています。そんなときに次世代のインクジェット技術の開発が進み、既存の複合機に対抗できる目処が立ったことから、新サービスをスタートさせました」
ライバルに対抗する「高速・高精度」
今回提供される複合機には、2013年にセイコーエプソンが発表した次世代のインクジェット技術「プレシジョンコア」が採用されている。マイクロTFPという新ヘッドを使用し、高速、高精度な印刷を可能にした。 印刷精度はレーザープリンターやコピーに対抗でき、印刷速度もカラーコピーで1分24枚という高速だ。インクも水に弱い染料インクではなく、水に強く、にじみにくい顔料インクが使われている。
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