市況の波に打ち勝つ 長期・安定投資が育む実力派ベンチャー

日本生命グループの1社として、ベンチャーへの投資を行うニッセイ・キャピタル。これまで出資した企業のうち、200社超が株式上場を実現。安定した投資力で、幅広い業種・業態のベンチャーをサポートする。

ニッセイ・キャピタルは1991年、日本生命を母体として設立。中長期の投資スタンスに基づき、スタートアップの段階から上場後を見据えた資本政策まで、幅広い投資が可能だ。近年は、投資リターンの大きさも見据えて、シード(設立準備期)、アーリー(成長初期)の企業に対する投資を拡大している。

厳しい中でも将来を見込んだ投資

ニッセイ・キャピタルの一番の強みは、長期の投資を安定して行えることだ。好不況の波にさほど影響されず、これまで安定的に年間20億~30億円の投資を続けてきた。投資部の竒二正英部長は、「市況に左右されず、安定して資金供給ができるのは我々の大きな強みであり、ベンチャー側にとっても資本政策の柔軟性という点で大きなメリットだと思っています」と話す。

竒二 正英 ニッセイ・キャピタル 投資部長

安定投資を象徴する事例として、今年3月にマザーズに上場したCYBERDYNE(サイバーダイン)への投資がある。

サイバーダインは、筑波大学発のベンチャーで人の手足を補助するロボットスーツ「HAL」を手がける。医療・福祉系のロボットメーカーの上場は日本初で、大きな話題となった。ニッセイ・キャピタルが、サイバーダインに投資を開始したのは4年ほど前。

「当時、IPOは難しいと言われていたマーケットでしたが、厳しい事情の中でも将来を見込んで安定的な投資を行ってきた結果、収益につながりました」(竒二部長)

人となりは、重要な判断要因

投資対象も、IT、製造業からバイオまで幅広い。

「ITの波が来たり、バイオの波が来たり、マーケットには波があります。その中で、特定の業種に限定せず、全方位に目を向けていくことは、投資という観点から見て、一つの強みだと思っています」(竒二部長)

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