AR技術の現場改善力

ウェアラブルコンピューターの市場はコンシューマー用途だけではない。製造現場や物流倉庫の生産性改善、コスト削減につながるシステムとして、産業用途でも注目が集まる。この分野の日本でのパイオニアがブラザー工業だ。

ブラザー工業サービス&ソリューションズ事業推進部 谷秀紀主任

「AiRScouter」は、ブラザー工業が開発、商品化したシースルー型ヘッドマウントディスプレーだ。2011年にはNECの産業用ウェアラブルコンピューター端末「TeleScouter」のディスプレーとして採用されたほか、通常のPCと接続できる機種を開発。産業用ウェアラブル端末として期待を集めている。

図面いらずで複雑作業

AiRScouter


AiRScouterの装着時の視界イメージ

AiRScouterの特徴は、まずシースルーであること。視野を覆う没入型ではなく、光源に設けた高精細液晶とメガネのハーフミラーによって映像を目に投射する仕組み。あたかも目前に半透明の画面が浮かんでいるかのような自然な使用感だ。

さらにハンズフリーでもあることから、複雑なアッセンブリ製造ラインや航空機・船舶などの製造現場(図面の表示)、ピッキング作業(リスト表示による作業ミス防止)、遠隔地への作業支援(修理メンテナンス作業をエキスパートが指示)などでの活用が期待されている。

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