五輪で観光の「新市場」開拓

2013年、海外から日本への旅行者数は1000万人を超えた。2030年には3倍の3000万人を目指すという。観光立国を目指す日本にとって、東京オリンピック開催は、果たして起爆剤となるのだろうか。

オリンピック決定で、東京は大きく沸き立った。その効果を、地方へも波及させる必要がある Photo by t-mizo

「東京オリンピック開催期間中にインバウンド(外国人旅行者)が大量に押し寄せ、日本の観光業界が賑わうというイメージを抱く人も多いかもしれません。ただ政府が目標に掲げる2020年のインバウンド数2000万人が実現されているとすれば、その数的なインパクトは限定的と考えられます」

開口一番そう語るのは、野村総合研究所社会システムコンサルティング部の主任コンサルタント 岡村篤氏だ。その根拠をデータに基づいて示してくれた。

開催中の訪日は40~60万人

「東京オリンピックのチケット枚数は1010万枚を予定していると、東京オリンピック・パラリンピック招致委員会が発表しています。過去の開催国等のデータから海外向け比率は4分の1弱と推計されるため、250~260万枚がインバウンドの手に渡ると考えられます。1人当たり4~5枚購入すると仮定して、ざっくり40~60万人が訪れる計算になります。つまり、2020年時のインバウンド目標数の2~3%となります」

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