老舗に学ぶ「生き残り」の秘訣

老舗企業は、「強み」をどのように受け継ぎ、永続してきたのか。共通項を探ると、財務諸表に表れない「知的資産」の重要性が浮かび上がる。激変する環境の中で、企業には、自社の事業の意義を捉え直すことが求められている。

わが国は、「老舗企業大国」、「長寿企業大国」と言われている。創業100年以上の企業を老舗企業、創業200年以上の企業を長寿企業と認識する捉え方がある。

世界には、約7千数百社の長寿企業があると認識されているが、そのうちの4割以上がわが国企業であるという調査がある。

一方で、わが国には事業承継について、潜在に、あるいは顕在的に悩みを抱えている企業が多いと言われている。こうした悩みに対して、老舗企業や長寿企業に共通した事業継続・事業承継の秘訣(=家訓や独自の事業の進め方などを含めた「事業DNA(=知的資産)」)があり、多くの老舗企業や長寿企業が、こうした秘訣にもとづいて事業の承継を進めている。

「事業DNA(=知的資産)」を承継していくこと、時代や経営環境の状況に合わせて変化の工夫をしていくことが大切だ。老舗企業に対するアンケート結果から、企業の強みと生き残りのポイントを眺めてみたい。

老舗企業の強みは知的資産

老舗企業が「強み」として挙げた項目は、第1位の「信用」から第7位の「技術の継承」等、上位に挙げられた項目のすべてが財務諸表に表われない「知的資産」に該当する項目となった(下図参照)。

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