200人の支援で自社製品を初開発

日本の中小の製造業者として初めてクラウドファンディングにBtoCのアイデア商品を投稿し、資金調達に成功。自社製品の開発にこぎつけ、大きな反響を得た企業がある。横浜市金沢区に工場を構えるニットーだ。

ニットーはいわゆる一般的な町工場。プレス金型製作、プレス加工、板金加工等を手がけ、大手メーカーから仕事を請けている。他の多くの同業社と同じく、大手メーカーが海外への外注を増やしている現状に危機感を抱いた同社の藤沢秀行代表は、受注型ではなく提案型の企業に転換したいと考えていた。その最初の一歩として自社製品の開発・販売を計画する中で、中小製造業の自社製品開発を提唱するenmono社の三木康司氏に相談したところ、クラウドファンディングを勧められたのだ。

ユーザーの意見、提案を製品に反映

「iPhone Trick Cover」は発売後、既に1000台が売れた。海外からの問い合わせも

そこで藤沢氏が、ガジェット系のクラウドファンディング案件が多いCerevo DASHに掲載したのは、「無駄にかっこいいヌンチャク系iPhoneケース『iPhone Trick Cover』」。クルクルと回転可能なカバーをiPhoneにつけることでヌンチャクのように振り回すことができるこの商品、実はかねてから個人的にアイデアを温めていた藤沢氏が、昨年4月1日に開催されたインターネット上のイベント「おばかモノづくり祭」に投稿するために自作したもので、当時、1日で3000PVを記録し、問い合わせも多かったため、「自社製品開発のテストケースにしよう」と決めた。

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