中学生社長、世界に挑む
イノベーティブな人材を育てるには、どうすればいいのか。教育や能力開発の最前線を取材し、可能性を展望する。
現在、中学2年生の米山維斗(ゆいと)さん。実は、れっきとした株式会社の社長である。
2011年、12歳のときに父親とケミストリー・クエストを立ち上げた(法律上、15歳以上でないと代表権を持てないので、代表取締役は父親)。元素記号のカードで分子を作って遊ぶカードゲーム「ケミストリークエスト」を開発し、すでに6万部以上を販売している。スマホのアプリ版も好評だ。
カードゲームを作ったのは、小学3年生のときだった。
「友だちが神経衰弱のようなゲームで遊んでいるのを見て、自分でも作ってみようと思った。戦うゲームだとありきたりなので、そうでないものを考えた。化学が好きなので、原子と原子の『結合』というアイデアが浮かんだんです」(維斗さん) 家にあるエクセルで手作りし、家族で試しに遊んでみた。しかし、親の反応は「困惑してました」(維斗さん)。
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