ハワイ・ソウルフード、日本に広めた男の肖像
今や、日本で大人気のハワイ・ソウルフード
「マラサダ」
マラサダをご存知だろうか? 元々はポルトガルの家庭菓子だったが、移民によってハワイに伝えられ、〝ロコ〞(=地元民)たちのソウルフードになった。フワッとした食感の、砂糖をまぶした揚げパンのような食べ物である。
そんなマイナーなローカルフードが、数年前から、日本全国の百貨店のハワイ・イベントで行列ができるほどの人気を呼び、地方都市にもマラサダ専門店ができる勢い。ハワイ・フリークが多く住む横浜〜湘南エリアのハワイアン・カフェに至っては、特に週末や祝祭日ともなれば、数十分待ちは必至だ。その仕掛け人・神谷亮廣さん(37)が今回の主役だ。
波乱万丈の半生を経て、7年前にワゴンによるマラサダの移動販売を開始。多くの困難を乗り越え、今では、マラサダの冷凍生地の卸売り(日本全国55店舗)、百貨店催事(ハワイ・イベントでのマラサダ製造販売)、ハワイアン・カフェの店舗プロデュース(カフェ・フラハワイ2店舗、カフェ・レフアほか)などの事業で、年商7000万円近くを創出するまでになっている。
日本で販売されるマラサダの大半は、彼のレシピで製造された冷凍生地を使用しているというから、我が国のマラサダ市場は彼が握っていると言って過言ではない。
実際、神谷さんの作るマラサダは美味しい。ハワイ出身の芸能人たちからも人気で、ある人気タレントからは「ハワイで食べるマラサダよりもはるかに美味しい!私と一緒にハワイでビジネスをしませんか!?」と誘われたという。
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