数字で見る 防災・減災の要になる自助・共助

72時間の壁

災害に巻き込まれた被害者の行方がわからない、または身動きがとれない場合、災害の発生から救助されるまでに、72時間を超えると生存率が極端に下がる。

平成7(1995)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災での神戸市消防局の救助活動によると、震災当日に救助された生存者は486人で生存率80.5%、2日目は、救助された452人のうち生存者は129人で生存率28.5%、3日目は救助された408人のうち生存者は89人で生存率21.8%だった。しかし、震災から4日(72時間)が経過すると、生存率は一挙に5.9%に、5日目には5.8%に生存率が激減した。

阪神・淡路大震災における住民による救助・救出活動

出典/「兵庫県南部における火災に関する調査報告書(日本火災学会)資料より編集部作成

阪神・淡路大震災における倒壊建物からの生存救出者数と生存率

出典/日別生存救出者数(神戸市消防局)資料より

避難時の要配慮者となる方々の把握と対処方法を事前検証し日ごろから訓練しておくことが求められる

災害発生時に、安全で迅速な避難をすることができる体制が整っているか住民の現況を把握する必要がある。

人口構成だけを見ると、20歳代から50歳代の比率は高い。しかし、平日の昼間、避難時に一番頼りにしたいこの年代層の人口は不在の率が極めて高い。

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