ドローンの空撮映像で災害状況を迅速に把握、各機関へ発信(国土地理院)

国土の地理空間情報を整備し提供する国土地理院では、平時の測量や災害時の被害状況の把握にドローンを活用する「国土地理ランバード」体制を発足。4月14日からの一連の熊本地震でも機動力を発揮し、映像でいち早く情報を発信する。

関東東北豪雨での撮影の様子

空撮映像が全国に被害状況を伝える

国土地理院がドローンを活用し、熊本地震の現場を空撮することに成功した。

土砂崩れや横滑り断層を鮮明にうつしだした映像は国土地理院のホームページ上で公開された他、テレビ各局のニュースを通じて、いち早く全国に被害状況を伝えた。

4月16日に撮影された阿蘇大橋の決壊などを映した動画は、You Tubeでも公開され、26万回以上再生されている。

熊本地震での撮影の様子

国土地理院では昨年9月の茨城県常総市の鬼怒川堤防決壊の折も、対岸からドローンを操作し、河川側から低空で破堤箇所をはじめて捉えて、話題となった。

国土地理院企画部測量指導課の安藤暁史課長は「鬼怒川の破堤箇所の映像は土木工学研究者からも貴重な映像だとご指摘いただいた。また、熊本地震では土砂崩れや土砂流の到達範囲などを示す映像から災害状況を迅速に把握することでき、活断層が地表へ隆起した映像などは今後の地震研究にも貢献することができます」と話す。

国土地理院企画部測量指導課安藤暁史課長(ドローンは「ファントム3」)

国土地理院は地形や建物の位置など国土の地理空間情報を整備し提供する機関として、一般に知られる。しかし同時に、災害対策基本法に基づく政府の指定行政機関の一つでもある。

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