『跳べ TOBE 子育て応援ナビ』ICTで子育て世代に「安心感」を
愛媛県砥部町は、NTT西日本などが提供する子育て支援のモバイルサービス『跳べ TOBE 子育て応援ナビ』を導入。子育て世代のニーズに応えた予防接種スケジュールの自動調整機能をはじめ、子育てに有益なさまざまな情報・サービスを提供することで、子育て世代が安心して暮らせるまちづくりを推進している。
子育て世代の不安が大きい「予防接種」
多くの自治体が取り組んでいる「子育てのしやすいまちづくり」。保育園や幼稚園の整備などのハード面だけでなく、子育て世代に有用な情報やサービスを提供し、母親たちの不安を解消することも重要である。
特に近年、母親たちの頭を悩ませているのが子どもの予防接種だ。予防接種は年々複雑化しており、スケジュール管理が煩雑。接種漏れなども起こっており、子育て世代にとって大きな不安となっている。
この課題を解決するため、愛媛県の砥部町は、NTT西日本の協力のもと、ICTを活用した予防接種スケジュール自動調整機能付き「跳べ TOBE 子育て応援ナビ」を2016年3月に導入した。
砥部町保険健康課の篠原万喜枝センター長は、「松山市に隣接する砥部町では、ベットタウンとして転入してくる住民がいらっしゃいます。そういった方々に、妊娠から出産、子育てまでの切れ目ない支援を実施し、『子育てするなら砥部町』を感じて頂くことで、砥部町が子育て世代のモデルタウンとなることをめざしています」と、導入の狙いを話す。
予防接種のスケジューリングを自動化
多面的な情報提供で、子育てに安心感を
「跳べ TOBE 子育て応援ナビ」は、スマートフォンやパソコンなどの端末から、家族ごとの予防接種スケジュールを作成、確認することができる。子どもの生年月日などを登録すると、自動的に予防接種のスケジュールが作成され、さらに予防接種の結果に応じて、次の予防接種日程を自動スケジューリングする仕組みだ。このサービスは、NTT西日本と、自動スケジュールの仕組みで特許を保有するミラボによる共同開発となっている。
砥部町に住むある母親は、「子どもが4人いるので予防接種の日程をつい忘れてしまいますが、このサービスは子どもたちの予防接種日が近づくとメールでお知らせしてくれるので、タイミングを逃すことなく、安心して子育てできています」と笑顔を見せる。
「跳べ TOBE 子育て応援ナビ」では、予防接種情報だけでなく、医療機関の情報や、妊娠中・出産後の対応方法、子どもの食事、就園・就学まで、子育てをまち全体でサポートするためにさまざまな情報・サービスを提供している。
2016年9月からは、より満足度の高いサービスをめざして、子どもの身長や体重、写真を登録できる成長記録機能およびスケジュールのカレンダー表記、メモ機能を追加。また、子育て世代へのメール配信機能を使って、砥部町が子宮・乳がん検診イベントの周知を行うなど、「跳べ TOBE 子育て応援ナビ」は幅広い子育てサポートに活かされている。
「砥部町では、乳幼児期の定期予防接種の完遂率の目標を、2019年度に85%に引き上げることを目標にしており、このサービスが貢献してくれると考えています。子育て世代にとって有効な情報を提供し、利用者数を増加させ、お母さんに身近な砥部町を創り上げることで、子育て世代が安心して暮らすことができるまちにしていくことが、私達の目標です」と砥部町の篠原氏は話す。
NTT西日本では、子育てしやすい「住み続けたくなる活気あるまちづくり」の実現に向けて、様々なソリューションの展開を図っていく。
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