オンライン新人研修パッケージ対決! スクー vs. アセントビジネス

あらゆる業界が、新型コロナ感染拡大に伴う対応、収束後の方針を模索するなか、新入社員研修、人材育成の方法も、オンライン中心になってきた。新人研修パッケージをはじめ、オンライン研修を提供する新進企業2社の概要を見る。

人材育成の緊急事態に即応した2つのスタートアップ。

新型コロナウイルスは卒業・入社のシーズンを容赦なく直撃し、オンラインでの新人研修を余儀なくされた企業も多い。通常業務はテレワークで対応できても、こと新人教育や人材育成に関する限り、対面でのコミュニケーションは欠かせない。とはいえ、eラーニングなどのオンライン研修には、時間も場所も選ばず、反復視聴ができるなど、対面にはないメリットがある。

オンライン新人研修の需要がかつてなく高まり、各社が様々なパッケージを提案する中、教育系スタートアップも存在感を示した。

例えばSchoo(スクー)は、2011年の創業以来、様々な講義をライブ配信することで「大人たちがずっと学び続ける生放送コミュニティー」を標榜し、4,500本もの膨大な数の授業を、1つのID当たり1,500円で受け放題という、社員研修・人材育成向け定額オンラインサービスを展開する。ビジネスマナーやエクセルなどの基本スキルから、ロジカルシンキング、企画提案といったビジネススキル、さらにはウェブ系の専門的スキルまで、幅広いジャンルで一流講師陣の授業を体験することができる。新人研修のみならず、その後の自己啓発、生涯学習の場として、利用価値はきわめて高い。

2012年設立のコンサルティング企業、Ascent Business Consulting(アセント・ビジネス・コンサルティング)は、コンサルティング業務の他に、コワーキングスペース「BasisPoint」の運営や、コンサルタントと企業のマッチングなども手がける。今回のコロナ禍では、そのBasisPointを専用スタジオとして新人研修用の講義を録画し、4月から1ヵ月限定で新入社員研修パッケージを提供した。社会情勢や経済の基礎から、ビジネスマナー、企業人としてのマインド、ITリテラシーに至るまで様々な講義を用意した20日間のプランで、緊急事態宣言延長に伴って期間も延長した。特にIT人材の即戦力養成を重視しているのが特徴だ。

今回のウイルス感染拡大によって、テレワークの推進や業務見直しを迫られ、期せずして業務改革を前倒しすることになった企業は、採用や研修、人材育成のあり方を再定義するとともに、それが一過性の対応ではなく、「アフター・コロナ」の人づくり強化につなげられることも再認識したに違いない。

新型コロナ禍に伴って価値があらためて評価されたサービスは数多く、研修アウトソーシングのサービスも、その一つであることは間違いない。

両社概要

Schoo(スクー)

設立 2011年
本社 東京都渋谷区
代表 森 健志郎(代表取締役社長CEO)
資本金 8億1,300万円(資本準備金含む)
事業内容 学びに関する生放送コミュニティの運営

出典:同社ホームページ

 

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