ラクスルCMOが語る 新規事業を成功させる3要素

企業設備の空き時間を活用した、印刷のシェアリングプラットフォームで急成長したラクスル。2018年には、これまでテレビCMを使えなかった中小企業にその機会を提供するサービスを開始した。同サービスを立ち上げた田部氏のモチベーションは、「マーケティングの民主化」だ。

田部 正樹(ラクスル 取締役CMO)

ラクスルは、インターネットからの注文で、名刺や広告チラシを格安で印刷できる企業として知られている。印刷会社の設備の空き時間を活用するし くみを構築し、2019年7月期には印刷・広告事業を約155億円の売上を計上するビジネスに成長させた。シェアリングの仕組を他業種にも拡大し、2015年12月には、運送会社の空き時間を活用する物流サービス「ハコベル」も開始している。

ラクスル取締役CMOの田部正樹氏は、2018年に同社でテレビCM制作・放映の新ビジネスを立ち上げた。テレビの広告枠のネット通販も開始。必要なコストは50万円からと、これまでテレビCMとは無縁だった企業でも、自社の宣伝を放映できるようにしている。

テレビCMサービスは、様々な業種・規模の企業が顧客になっている。チラシやポスティングなど、印刷広告事業とのクロスセルを実施する計画だ

ラクスルでは、50億円規模を広告宣伝費に投じ、ネット広告やテレビCMなどを事業の拡大に活用してきた。このようなマーケティング戦略を立案・実行していたのが田部氏だ。大手百貨店とベンチャーのウエディング企業でマーケティングを担当したのち、2014年にラクスルに入社。自社のテレビCMによるマーケティングを成功させた経験に基づき、他社向けのテレビCMサービスとして事業化させた。自身の新規事業立ち上げ経験から、成功に必要な要因や、イノベーターの育成について、今考えていることを聞いた。

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