2018年10月号

女性活躍推進 産官学連携研究会

厚労省担当者が語る 女性活躍のルール整備、働き方改革の現在

上田 圭一郎(厚生労働省 雇用環境・均等局 雇用機会均等課長補佐)

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女性活躍の推進に関する法制度について、厚生労働省 雇用環境・均等局 雇用機会均等課課長補佐 上田圭一郎氏に解説いただいた。男女雇用機会均等法や女性活躍推進法のほか、働き方改革関連法も深く関係している。

上田 圭一郎(厚生労働省 雇用環境・均等局 雇用機会均等課長補佐)

企業の自主的な取組を応援する
仕組みで女性活躍の取組を活性化

女性活躍を推進するために国はどのような法制度を整えているのか。第2回目「女性活躍のための産官学連携研究会」では、前半の内閣府の中島薫氏に続いて、厚生労働省雇用環境・均等局雇用機会均等課長補佐の上田圭一郎氏が、「女性活躍推進のための法制度の現状」について講義を行った。

これまで、「男女雇用機会均等法」に基づき、厚生労働省では、男女の労働待遇を均等にする取組を進めてきたが、2015年に「女性活躍推進法」が成立し、2016年に完全に施行されたことを受けて、女性の社会進出を更に進めるために当該法律の履行に取り組んでいる。

この法律では、301人以上の事業主に対して、自社の女性の活躍状況を把握・分析した上で女性活躍に関する行動計画を作成し、それを公表することを義務付けている。また、行動計画の作成・公表に加えて、301人以上の事業主に対して、女性活躍に関する情報を定期的に公表することを義務づけている。さらに、取組状況が優良な企業には「えるぼし認定」が付与される。

「女性活躍推進法は女性活躍を推進する企業が社会から応援される仕組みを作ることで、女性が働きやすい環境整備が進むことを期待した制度です。男女雇用機会均等法と女性活躍促進法、この二つの法律は厚生労働省における女性活躍を促進する法制度の中で中心的な役割を担っています。」(上田氏)。

仕事と生活の両立をめぐる現状

働き方改革関連法が
女性活躍に与える影響

これに加えて、先の国会で成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(働き方改革関連法)」は、女性の活躍にも資すると考えられる。働き方改革関連法では、時間外労働の上限など、労働時間に関する制度が見直され、また、新たに「特定高度専門業務・成果型労働制度(高度プロフェッショナル制度)」が創設された。この法律は、女性に限った法律ではないものの、こうした制度整備によって、長時間労働が是正され、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を選択できる社会が実現すれば、女性も男性も働きやすくなり、女性のキャリア形成も進むことが期待される。

子育てと仕事の両立の促進

女性の活躍を促進するためには、子育てと仕事の両立が重要である。現在の第一子出産後の継続就業率は53.1%(2010年~2014年)であり、過去に比べれば改善しているものの、依然として約半数の女性が退職している。

昨年度、厚生労働省は、男性の育児参加を促進し、仕事と家庭を両立するための方策を導き出すため、有識者からなる「仕事と育児の両立支援に係る総合的研究会」を開催し、検討を行った。研究会では、男女がともに育児をする社会にするための基本的考え方として、育児に関わる男性の増加や男性の育児への関わり方の改善等が提言され、様々な対応方針が議論された。

育児休業取得率の推移

資料出所:厚生労働省「雇用均等基本調査」

多様な働き方への対応

多様な働き方について、ルールの整備など必要な対応を進めることは、女性の活躍にも資する。厚生労働省では、テレワークやフリーランスの働き方の在り方について対応を進めている。テレワークについては、ガイドラインを策定して啓発を行っている。また、フリーランスのような雇用関係によらない働き方に関しては、昨年度に「雇用類似の働き方に関する検討会」を開催し、特に雇用類似の働き方に関する実態や課題の整理を行った。

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