2017年12月号

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優秀な学生こそ起業を 早大、山形大などがコンソーシアム結成

月刊事業構想 編集部

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「独創的基礎研究から産業へ」のテーマでパネルディスカッションする藤嶋昭・東京理科大学長ら

起業する学生を育てることを目的に、早稲田大学と、滋賀医科大学、東京理科大学、山形大学など結成したコンソーシアム「EDGE-NEXT人材育成のための共創エコシステムの形成」が、新しいプロジェクトを2017年度から開始した。「文部科学省平成29年度次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)」によるもので、2017年10月20日にはキックオフ・シンポジウムが開催された。

理系の学生に起業の道を示す

キックオフ・シンポジウムの特別講演には、Xevo株式会社チーフアーキテクト兼会長の中島聡氏が、基調講演には2014年ノーベル物理学賞受賞者の中村修二・カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授が招かれた。

マイクロソフトを経て米国でソフトウェアベンチャーを起業した中島氏は、「エンジニアのための経営学」のテーマで講演した。「イノベーションを起こすために必要なのは情熱。サラリーマンの企画担当者が立てた企画ではイノベーションは起こせない」と語り、世の中を変える視点を持つ、プログラムが書ける学生が起業することの重要性を語った。

中村教授は、「中小企業で、ダイオードの研究開発から営業まで一人で担当したが、全部自分でするのは面白かった。大企業だったら、工程の一部分しか関われないだろう。それは部品と一緒で楽しくない」と、ベンチャーや中小企業での挑戦に学生を鼓舞した。

続いて、コンソーシアムに参加している大学の学生10人によるピッチコンテストが行われた。農産物の直販や、大学・公的研究機関専用の研究機器をシェアするSNS、パンティーストッキングの定額制サービス、マイクロ水力発電などのビジネスプランが紹介された。

最優秀賞は、早稲田大学先進理工学部の栄田源氏が発表した、新しい歯磨きデバイス「Haburashi」。優秀賞は、東京理科大学経営学部の田中俊一朗氏の「投手用VRトレーニング」、滋賀医科大学のShukare Mengistu Lemecha氏の「Community Care for Dementia」だった。

その後のパネルディスカッションでは、コンソーシアム参加大学から、研究成果の事業化にかかわった研究者が、研究者の起業や、企業との共同研究について議論した。

有機ELの研究者として知られる山形大学の城戸淳二教授は「中小企業の社長が納得すると、出してくれる研究費の額が違う。トップと話ができる企業と付き合うことが技術の実用化の近道」と話した。また、光触媒の研究者として知られる東京理科大の藤嶋昭学長は「日本の企業は、重役でも決定権がなかったりする。大手企業は、必ず社長に会い、社長と現場でサンドイッチにする作戦を取ってきた」と語った。早稲田大学商学学術院の長谷川博和教授は、「情熱をもって研究の成果を事業化しようという学生を育てたい」と、今回のコンソーシアムの目標をまとめた。

ピッチコンテストの優秀者には早大の鎌田薫総長か ら表彰状が手渡された

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