創業125年、進化し続けるイノベーションリーダー・帝国ホテル

1890年、東京・日比谷に「日本の迎賓館」として誕生し、昨年125周年を迎えた帝国ホテル。開業以来、揺らぐことのないブランド力で、世界中のVIPを迎え入れてきた。帝国ホテル125年の歴史が物語る、ホテルビジネスの神髄とは。

常に時代の先を行く

帝国ホテルは、大日本帝国憲法発布(1889年)の翌年、当時の外務大臣、井上磬の提唱で、海外からの賓客を迎え入れる、日本初の本格的西洋式ホテルとして全60室で開業した。筆頭株主は明治政府。国の要請で国の迎賓館となるべく生まれたという、世界でも珍しい誕生秘話を持つホテルだ。

欧米からの輸入業態として根付いた帝国ホテルだが、その歴史は、欧米の有名ホテルよりも長い。帝国ホテル代表取締役会長の小林哲也氏は「パリのリッツホテルが開業したのが1898年。帝国ホテルが本場リッツより8年も先輩だということは、あまり世に知られていない事実です」と話す。

外国の文化を摂取し、在来の文化と融合して進化させるのは、日本の得意とするところだが、帝国ホテル125年の歴史は、まさに進化の歴史と言えるだろう。

125年の歴史の中で、帝国ホテルから始まったホテルサービスは数多くある。その代表と言えるのが「ホテルウエディング」だ。1923年、関東大震災で多くの神社が消失。ならばと、ホテルの敷地内に神社を設置、挙式と披露宴を組み合わせた結婚式を提案したのが、現在のホテルウエディングの原型となった。

「ホテルウエディングは、現在年間900件。一人単価65,000円の大きなビジネスに成長しています」

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