「対話」がプレゼンを成功させる 「問いかけ」の上手な使い方

プレゼンテーションとは、一方的に説明をすることであると思いがちだ。プレゼンの成功のためには、説明の途中で聞き手に問いかけたり、答えてもらったりと、相互通行にすることが重要になる。特に、聞き手の「サイレントメッセージ」を読み取り、その場で対応することが大切だ。

プレゼンテーションで「聞き手を引き付けるためにはどうしたら良いでしょうか?」という質問をよくいただきます。このような質問をする人は、たいてい資料作成が良くできている人です。むしろ、でき過ぎているので、パワーポイントや資料の情報が多く、また説明も一方的になりがちです。

資料の情報が多いと、時間内にすべて説明を終えようと、早口でまくし立ててしまうし、説明の展開もパワーポイントに頼りすぎてしまいます。パワーポイントは話し手を楽にしますが、聞き手を情報の洪水でおぼれさせてしまいます。結果として、プレゼンが失敗します。

プレゼンテーションを成功させるには、与えられた時間の8割くらいで説明シナリオをつくり、残り2割を聞き手との対話の時間にすべきです。

対話により、プレゼン内容について聞き手に深く考えさせるように問いかけてください。問いかけるように話すと、「当てられるかもしれない」と聞き手は考えます。この緊張感が聞き手の集中力を向上させ、内容の深い理解につながります。この方法を活用すると、聞き手は決して眠くなりません。ただし、説明内容を再現させるような「記憶を問う問題」は、興醒めします。

別所 栄吾(BCL 代表取締役)

発問で聞き手の関心をつかむ

プレゼンテーションに聞き手を引き付ける発問は、ダイレクトクエスチョン、インダイレクトクエスチョン、ブーメランクエスチョンの3つがあります。

(1) ダイレクトクエスチョン

この方法は、最初に「指名」して、次に「問い」を投げかけてください。例えば、「○○さん、△△についてどのようにお考えになりますか?」という発問です。

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