VRブームの先に「新たな市場」 仮想現実のクリエイティブ

バーチャルリアリティ(VR)を実現するヘッドマウントディスプレイ「オキュラスリフト」。仮想世界に没入できる新たなコンテンツに、世界的な注目が集まっている。日本でいち早くVRを手掛けてきたクリエイターが語る、VRの課題と可能性とは。

仮想現実を体験できる端末「オキュラスリフト」。2016年1~3月には、一般発売も開始される Photo by nan palmero

オキュラスリフトは米ベンチャーのオキュラスVR社が開発した、VR(バーチャルリアリティ、仮想現実)を楽しめるゴーグル型端末だ。装着すれば、そこには3Dのバーチャル空間が広がる。110度という広い視野角を持つ映像と、頭の動きに表示が連動する機能で、まるで現実世界のようなリアリティを体感できる。

シンプルながらインパクトは大

オキュラスリフトをかぶると、何だか怪しげな雰囲気の中にポツンと井戸が一つ。プレイヤーが恐る恐る井戸に近づき中を覗くと......!!

「井戸を覗き込んだら何かが出てくるに違いない」という人の心理をうまく利用したコンテンツ『The 井戸』。開発したのは、いち早くオキュラスリフトのコンテンツを手掛けてきた高橋建滋氏だ。『The 井戸』は、シンプルながらインパクトは抜群。わずか30秒足らずでVRの凄さを体験できる。

「井戸のイメージは、あるとき突然降ってきました。その他のコンテンツも、割合、思いつきです(笑)」

ホラーコンテンツ『The 井戸』。画面の中には、ポツンと存在する井戸。覗き込むと、何かが起きる

高橋氏の代表作の一つ『VR SKI JUMP』は、スキーのジャンプ台を滑り降り、タイミングよくジャンプするゲームだ。それは、テレビで取り上げられていたスキージャンパーを見て、「高所恐怖症だから絶対飛びたくないけど、自分でも一度くらいは体験したい」と思ったことがきっかけだ。

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