2015年3月号
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共創する人的ネットワーク

起業メンバーを探す3つの方法 米オースティンのスピンオフ連鎖

福嶋 路(東北大学大学院経済学研究科 教授)

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起業における共創するパートナーの探し方を、3つのパターンに分類した。「設立者同士が元同僚」「大学の同級生」「VCなどによるインフォーマルな紹介」。それらを米テキサス州オースティンの例をもとに紹介する。

起業ケース(1) 設立者同士が元同僚

IBMからチボリ・システムズ社創業へ

よいパートナーを見つけることは起業において重要なポイントである。起業家の多くは相互補完的なパートナーを見つけ、彼ら・彼女らを信頼しともに助け合いながら起業という茨の道を歩むからである。

チボリ・システムズの場合、設立者はロバート・ファビオ(Robert Fabbio)、トッド・スミス(Todd Smith)、スティーブ・マーシー(Steve Marcie)、ピーター・バルデス(Peter Valdes)の4名である。彼らはチボリを設立する前はIBMのAIX プロジェクトに携わっており、ファビオはプロジェクトの上級管理者であり、AIX のOS のための新しいシステム管理アーキテクチャーを開発していた。

ファビオは、インターネットが発達するにつれ、異なるワークステーションやサーバー、ひいてはPC 間の連携が必要となり、それらをつなぐインフラにこそビジネスチャンスがあると感じていた。そこでファビオはIBMオースティンの上司にその開発を進言したが、IBMの中では彼のアイデアは異端視され、受け入れられなかった。

このままIBMにいてはせっかくのビジネスチャンスを逃すことになると思ったファビオは、密かに自分で会社を設立する決意を固め、自分の部下であったバルデスと、友人のスミスとマーシーに、新会社設立に参加しないかと声をかけた。ファビオは4人がIBMを辞めてもいいように、用意周到にもIBMの取引先であったコダック社のコンサルタント契約を個人として結び、その収入で4 人分の給料の1 年分は確保できるように算段した。IBMの官僚主義に辟易していた3 人はファビオについて新会社に参加することを了承し、こうしてチボリ創業メンバーが揃ったのである。

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