2015年1月号
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共創する人的ネットワーク

オラクルに売却したアジア人 シリコンバレーを支える頭脳

田路 則子(法政大学 経営学部教授)

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2013年の暮れに、設立3年でオラクル社に売却したスタートアップは、パキスタン出身の移民が経営者だった。Naeem Zafarは、半導体ビジネスのエンジニア、プロフェッショナルとしての企業経営者、大学における起業家教育と多彩な顔を持つ。

モバイル・ビジネスが成長し出口を迎えるまで

2013年12月、オラクル社が、セキュリティのスタートアップを買収した。その交渉は6ケ月に渡るもので、15社の買収候補から選ばれたのが、Naeem Zafarが率いるBitzer Mobile(ビッツァー・モバイル)社だった。このスタートアップは2010年に設立され、売却直前には、20人がカリフォルニア州の本社、カナダ、英国、パキスタンに散らばり、20人がインドにいた。

この会社は企業向け(B to B)のセキュリティ・サービスを提供している。勤務者が外出先からスマートフォンで企業のサーバーにアクセスするようになると、サイバー攻撃の危険がある。それらから守るためのシステムである。パスワードを使って認証するのではなく、携帯にセットするスマートカードに入った長い数字のSSL(情報を暗号化するセキュリティ技術)で認証させることとした。最初の顧客は石油会社のシェブロン社とエクソンモービル社だった。やがて営業はグローバル化して、英国政府やフランスのコンサル会社からも受注するようになった。アジア展開を考え始めたころ、オラクルから買収の話が持ち上がり、売却となった。

2010年に、Zafarの友人であるAmer Haiderが出資し、ZafarをCEOに、AhmedをCTOとしてスタートアップの経営が始まった。Zafarは、当時、ビジネススクールで教鞭をとっていたが、そろそろ現場に戻りたいと考えていたため、CEOになることを承知した。そこから、多くの知人を迎え入れた。

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