優秀な創業メンバーを集める方法

企業や事業を新たに立ち上げる時に、ともに事業を推進する“人材”が不可欠だ。事業のミッションを共感し、共創するメンバーをどのように集めていくか。急成長型ベンチャー企業の人的ネットワークパターンを分析する。

成長を志向するのであれば、チームが必要である。というよりも、チームを作れなければ成長できない。しかも、チームメンバーには相当の能力が求められる。普通に考えると、生まれたばかりの企業に優秀な人材は集まらないが、ごく少数の企業は、この矛盾を克服して、短期間で成長することに成功している。彼らは一体、どのようにして優秀な人材を確保しているのか。

誰もが夢見る「運命の出会い」

「東京に出て本格的なオートバイを作りたいが、金がない」という本田。「夢のある技術を持った男と組んでモノを売りたい」という藤澤。四十二歳の本田と三十八歳の藤澤は、たちまち意気投合した(本田宗一郎(2001)『夢を力に』日経ビジネス文庫、159頁)。

盛田は、井深の手紙で、給料も、井深のポケットマネーから支払っていることを知っていた。井深に申し出た。

「わたし、大学のほうに職が決まっています。直接仕事のお手伝いはできませんが、いろいろなことでお手伝いしたい。もちろん、無給で」。井深は、(中略)よりいっそう頭が下がった。「ありがとう......」(大下英治(1998)『ソニー・勝利の法則』光文社、80頁)。

自ら事業を始めようとする人であれば、誰もが夢をみることの一つが、本田技研の本田宗一郎と藤澤武夫やソニーの井深大と盛田昭夫との出会いであろう。

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