介護医療の悩みを解決

ウェアラブルデバイスの有望な市場の一つが、介護・医療分野。高齢者の健康状態の見守り、リハビリ支援などへの利用が期待されている。介護施設で初めてロボット研究室を設立した社会福祉法人・善光会を訪ねた。

善光会が導入したロボットスーツHAL。リハビリでの効果が見え始めている

ロボットスーツでリハビリ

HAL全体像

ウェアラブルデバイスの「身体機能の拡張性」を形にしたものとして、ロボットスーツがある。最近ではさまざまな企業や大学が開発に取り組んでいるが、その代表格がサイバーダインの「HAL」だろう。東京都内6拠点で特別養護老人ホームやリハビリ施設を運営する社会福祉法人・善光会は2009年に「HAL」をリハビリトレーニング用途に導入。その効果をサイバーダインと共に検証してきた。

善光会・介護ロボット研究室室長の徳山創氏は、HALの導入理由を次のように説明する。

「人工筋肉やモーターで身体能力を強化するパワードスーツと異なり、HALは体を動かそうという"想い"、つまり脳から筋肉への生体電位信号を捉えて動作します。この特徴がリハビリに役立つのではと考えました」。

善光会では、半身麻痺患者などの歩行リハビリにHALを活用。装着者の意志と連動してパワーユニットが動き、「自分で足を動かせた」という感覚をつかむ。これを繰り返すことで脳に足の動かしかたを学習させ、疾患を改善しようという試みだ。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り74%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。