2013年7月号
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Cover Story

旅行サービスの再発明!世界中の個人宅空き部屋をシェアで提供

ブライアン・チェスキー(Airbnb CEO)

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既存の旅行業の価値観を揺るがす新サービスが、急成長している。 Airbnb―6年前に手持ち1000ドルからスタートした企業は、今や10億ドル以上の評価額を誇るほどに成長した。これはシェアという「新しい経済」の構築によってなしえたものと、CEOのブライアン・チェスキーは考えている。

「僕らは新しい経済を創っているつもりですよ。『シェア』という形による新しい経済を、ね」。

先日、日本に来日を果たしたブライアン・チェスキーはそう話した。

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Airbnbのサイト。もちろん、スマホやタブレットにも対応している。リスク回避策として、Amazonのレビュー機能にも似た口コミの掲載、宿泊前の身元確認機能などがある。また、万が一、部屋が荒らされたケースに備え、貸し手に最高100万ドルの補償、24時間体制のカスタマーセンター、トラブルの情報の共有などの対策が取られている

Airbnb(エアビーアンドビー)は、2007年に創業されたベンチャー企業で、この数年急成長している。自分の家の空き部屋がある人が、そのスペースを旅行者に対して(有料で)宿泊場所として提供するというサービスだ。逆に言えば旅行者は比較的安い金額でホテル代わりの宿泊場所を借りることができる。つまり使っていないデッドスペースを時間制で貸すという意味では、パートタイムの民宿サービスのようなものだし、安く旅行ができるという意味では新感覚のトラベルサービスとも言える。

(ちなみにB&Bとは、ベッド&ブレックファストの略だ。小規模な宿泊スペースと朝食の提供を料金に含み、比較的低価格で利用できるもののことをいう)

投資家が 「クレイジー」と口を揃えたアイデア

一般生活者の住宅の空き部屋を提供すると聞くとイメージしづらいが、富裕層がキャッシュフローを生み出すために、プール付きやビーチを目の前にしたコテージ、お城などを提供しており、ツリーハウスや庭にキリンがいる家(窓から顔も出してくる・ケニア)、ジェット機を改造した家(コスタリカ)など驚きの案件もある。Airbnbなくしては体験できなかっただろう

実は米国でさえも、Airbnbが設立された当時はクレイジーなサービスと受け止められた。

見ず知らずの人間(しかも外国人だったりする)を家に招き入れて、何かあったらどうする?と常識的に考えたら思うだろう。仮に良い人だとしても、知らない人間を家に泊めるのはどうにも面倒だし、泊まる方も気を使うのではないか?と考えるほうが自然だ。

ブライアンは言う。「ビジネスアイデアを持って行った投資家には、片っ端から断られた。しまいには、資金が底をついて、身動きが取れないところまで追い込まれた。でも、自分のビジネスが成功する点については、一切疑わなかったね」。

創業時の資金は1000ドル。クレジットカードの支払いは止まり、運転資金、生活費を稼ぐためにシリアルを売り歩く日々の後、ようやく資金調達に成功する。

そして、多くの投資家の無視や嘲笑を吹き飛ばしてAirbnbは大ブレイクした。現在ではなんと、世界中で192ヶ国・3万4183都市で自分の部屋を貸すためにAirbnbに登録している人がいるし、日本語でのサービスサポートも始まっている(東京・大阪で開始)。

Airbnbのサービスモデル自体は、先述のように使っていない部屋を短期間誰かに貸したいという(ホストの)ニーズと、借りたいという(ゲスト)ニーズに応えるC2Cのマッチングサービスだ。情報の掲載と貸し手と借り手をマッチさせる機能と、安全な決済手段を提供する。さらに何かあった場合の補償機能も持つ。

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