日本市場もターゲット 海外の「先進サービス」
いち早くクラウドソーシングが普及している海外では、日本には存在しないサービスも数多く生み出されている。世界を舞台に成長を続ける先進サービスを紹介する。
2013年に入り、日本国内ではクラウドソーシング熱が加熱しているが、海外ではどうなのだろうか。海外では日本よりずっと早くクラウドソーシングが浸透しており、各国のサービスは一定規模以上のユーザーを獲得し、一大プラットフォームを形成していっている。
大別すると、開発やデザイン、翻訳などのビジネス系案件を幅広くカバーする「ゼネラル型」と、個別分野に特化した「ジャンル特化型」に分かれる。ゼネラル型は規模が大きい企業が多いのに対して、ジャンル特化型はニッチなベンチャーが多いのが特徴だ。
ゼネラル型
世界トップのユーザー数800万人を誇る中国企業
> 猪八戒(zhubajie)
まずはクラウドソーシングの王道であるゼネラル型のサービスから見ていこう。
クラウドソーシングサイトでは、累計募集金額を対外的な最重要指標とするところが多いようだ。累計募集金額は米国のoDeskが約15億米ドルとなり、2013年3月現在では世界最大規模である。
累計募集金額の次に重視されるのがユーザー数。ユーザー数のトップは中国の猪八戒(zhubajie)で約800万人となった。猪八戒は、06年10月に重慶イブニングニュースの記者だった朱明口が創立。その後、中国の投資家から1000万元、米国の投資家から1000万米ドルを調達している。13年~15年の間にナスダックに上場する計画もあるという。
著名VCも出資老舗から脱皮した企業が狙う次の一手
> Elance
イーランスは1998年、アメリカで設立された。一見、老舗に見えるが、クラウドソーシング事業に本格的に取り組み始めたのは、2006年頃だという。
当初は大企業用に契約した店舗や企業、第三者機関などを管理する「ベンダー・マネジメント・システム」ソフトウェアを提供していたが、06年に事業を売却した。
それ以降、クラウドソーシング事業に本格的に乗り出している。
累計募集金額は約7億米ドル、ユーザー数は250万人を有する。資金調達額は、著名VC であるKPCBをはじめ7800万米ドルに達している。今後も事業を拡大していくことが予想される。
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