2013年1月号
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Amazonが狙う業界構造革命

ジェフ・ベゾスのイノベーター思考

脇英世(東京電機大学工学部教授)

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アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスは、たった4人で始めたオンライン書店をわずか18年で世界最大のネット小売り事業にまで急速に拡大させた。EC界の革命児は、これまでどんな戦略で道なき道を切り拓いてきたのだろうか。

1986年、ジェフ・ベゾスはプリンストン大学を首席で卒業する。入学時の専攻は物理学であったが、卒業時の専攻は電気工学とコンピュータサイエンス。物理学で首席は無理と判断するとさっさと転進した。この思い切りの良さは彼の特徴だろう。

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ネットビジネスの将来性を調査オンライン書店の有望性に気付く

卒業後の5月、ベゾスはファイテルという金融通信会社に入社する。ここで全世界的な通信ネットワーク・インフラ管理の経験を積んだ。

88年には投資銀行のバンカーズ・トラスト社に転職し、国際信託サービス部門の副社長補佐に就任。10ヵ月後には、26歳にして最年少の副社長となり、通信ネットワークの開発を統括した。2年後の90年には、ウォール街のヘッジファンドのD・E・ショウ&カンパニーに転職。この金融機関での勤務によってベゾスは投資会社の仕組みを理解したと言える。

そして94年、インターネットの急激な躍進ぶりを目の当たりにしたD・E・ショウ&カンパニーの創業者、デビッド・ショウはベゾスにインターネット・ビジネスの可能性について調査を命じた。ベゾスは、インターネットの普及が信じられないような勢いであることに驚嘆し、インターネットでどのような商品にビジネスチャンスがあるかについて調べた。

意外なことに、可能性を感じたのはオンラインでの書籍販売であった。ベゾスは自分のアイデアに賭けた。もし、ここで独立して新事業に賭けなかったら、後で後悔するかもしれない。80歳になった時、後悔することのないように行動しようと考えた。

こうして、ベゾスは冒険的事業に乗り出した。目指すは西海岸である。

インターネット革命の達成には、しかるべき時にしかるべき資質を持った人間がそこにいなければならない。インターネット普及の時期にオンライン書店の可能性をいち早く理解したベゾスがそこにいたのである。

利点を考慮して選んだ本拠地 優秀な従業員を囲い込み

94年夏、ベゾスと妻のマッケンジーは直ちにニューヨークのアパートを出発し西を目指した。最終的にシアトルに落ち着いた。シアトルを選んだ理由はいくつかあった。

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