「壁の向こう側」の景色を求めて

欧州において、日本人だけではなくアジア人が成功を掴んだ例はほとんどないのが、チームの最後の砦であるゴールキーパーというポジションだ。しかし、川島永嗣は単身乗り込んだベルギーで逆境を乗り越え、着実に存在感を高めている。自ら退路を断ち、挑戦を続ける先駆者の矜持とは―

川島永嗣の前に敷かれた線路は真っすぐに延びていた。J2の大宮アルディージャで正位置を獲得し、名古屋グランパスでは名GK楢崎正剛とポジション争いをすることで日本のトップを知り、川崎フロンターレでは日本の一流プレイヤーの仲間入りを果たした。

心の中ではいつかヨーロッパでやりたいという思いを抱いていた。しかし、Jリーグで着実に実績を積み重ねていても、川島はこの線路の向こうの先にヨーロッパがあるのかどうか不安だった。

1 2

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り89%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。