ベンチャーが狙うクラウドの「商機」
クラウドのマーケットで、独自の成長戦略を描き、世界を見据えてビジネスを展開する企業が生まれ始めている。
クラウド・サービスの充実は、スタートアップ期のベンチャー企業に多大な恩恵をもたらしている。10年前ならば、大企業でなければ導入できなかったような情報システムが、小さなベンチャー企業でもクラウド上で手軽に低コストで実現できるのである。
また、ベンチャー企業にとって、クラウドは大きな商機をもたらす成長マーケットでもある。アメリカでは、「ドロップボックス」のようなサービスがベンチャー企業によって開発され、大きな成功を収めている。日本でもクラウドを舞台に、世界を視野に入れたビジネスを展開する企業が現れ始めた。そうした企業の一つが、ソニックスである。
「モバイル・ファースト」で世界を見据えるソニックス
ソニックスの吉澤武則社長は、「日本での新規株式公開やM&Aは考えていません」と語る。同社は、2010年に事業を開始。世界の革新的なテクノロジーベンチャーに贈られる「2011 Red Herring Global Top 100」を受賞するなど、その技術力に対する評価は高い。
現在、クラウド上でアンドロイド端末向けアプリの動作確認テストを行うサービス「Scirocco Cloud(シロッコ・クラウド)」を提供している。このサービスを使うと、アプリの開発企業は、ネット経由でソニックスが用意した実機を利用し、テストを行うことができる。もともと、そうした企業が自社で動作確認をする場合、主要端末だけで何十台も用意しなければならなかった。この作業を自動化したのである。吉澤社長は、事業のターゲットをアンドロイドに絞った理由をこう語る。
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