2016年12月号
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自然の宝庫は、ビジネスチャンス

「海の課題解決」から事業創出 Googleなどグローバル3社の構想

ドミニク・ブリッジズ(Haeckels代表)、アラン・ラブウェッル(Real Good Fish代表)、松岡 朝美(グーグル「Google Earth Outreach」プログラムマネージャー)

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地球の表面積の7割を占める海は、課題と可能性に溢れている。海の資源を活用した雇用創出、漁師町の活性化、海洋資源の保全などに取り組み、世界的な注目を集めるキーパーソンを紹介する。

地球の表面積の7割を占める海は、課題と可能性に溢れている(写真はイメージ)

日本財団は9月28~30日、「ソーシャルイノベーションフォーラム2016」を東京・虎ノ門ヒルズで開催した。日本や世界の社会課題解決に取り組む行政、企業、NPO法人、研究機関などのキーパーソンが集まり、様々な分野のソーシャルイノベーションの取り組みを披露し、議論やネットワーキングを図るイベントだ。

「海のソーシャルイノベーション」をテーマにしたセッションでは、海洋資源のサステナブルな活用や、それを活用した地域コミュニティづくりに取り組む事業家が登壇し、それぞれの実践について紹介した。

Haeckels
海藻由来の化粧品が町の誇りに

まず最初に登壇したのは、イギリスの小さな海辺の町で、海藻を原料とした化粧品を製造販売するHaeckels(ヘッケルズ)を起業した、ドミニク・ブリッジズ氏。

ドミニク・ブリッジズ Haeckels代表

ブリッジズ氏はイギリス生まれ。映画監督としてキャリアをスタートし、ロサンゼルスのホームレスを描いた作品では数々の世界的な賞に輝いた。2010年、イギリスの南東ケント州の小さな海辺の町であるマーゲートに移住したことが、大きな転機となった。

マーゲートはもともと、ロンドン市民が休暇で訪れるビーチリゾートだった。しかしやがて旅行者が町を素通りするようになり、観光産業が急速に衰退。失業者が増え、町から活気が失われていった。

活気のない町を元気づけるに何かできないか。そう考えたブリッジズ氏夫婦は、荒廃した海辺の清掃活動を始めた。最初は奇異の目で見られていた清掃活動も、少しずつ賛同者が増え、やがて近隣住民のコミュニティが形成されていった。

ある時、清掃参加者のひとりが「海辺に大量に流れ着く海藻を何かに使えないだろうか」と呟いた。海藻は町の悪臭の要因にもなっていた。ブリッジズ氏は試しに海藻から石鹸を作り友人にプレゼントしたところ、大絶賛された。「苦情の種でしかなかったものを、素晴らしいものに転換できたのです」。この喜びが社会起業の原点となった。

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