高齢者の「働く場」をつくる創意と工夫 ノウハウは無料で公開

入社資格が60歳から75歳という、高齢者専門の人材派遣を手掛ける高齢社。創業者・上田研二氏は、自らも退職後の62歳で起業。自社の経営ノウハウを積極的に公開し、高齢者の「働く場」を全国につくり出している。

高齢者にとって、退職後をどう生きるかは大きな問題だ。職場を離れた後も、働き続けたいという人は増えている。

内閣府の2014年版「高齢社会白書」によると、65歳以上の就業者の割合は、65~69歳で49.0%、70~74歳で32.4%、75歳以上で16.1%もいる。

この高齢者の「働きたい」というニーズにいち早く気づき、「入社資格が60歳以上75歳未満」の人材派遣会社を起業したのが、上田研二氏。上田氏は、1938年生まれの77歳。定年退職後の2000年、62歳にして「高齢者に『働く場』と『生きがい』を提供したい」と、東京都千代田区に高齢社を設立した。

高齢者の就業に着目した理由

2000年当時も少子高齢化は問題になっていたが、団塊の世代の大量退職が話題になるのは2007年で、その対策として定年の引き上げ、継続雇用制度の導入などの法改正が行われたのは2004年だ。

まだ高齢者の就業が注目されていなかった時期に、なぜ入社資格が60歳以上の事業を立ち上げたのだろうか。

「私はもともと東京ガスの社員で、子会社の役員を務めていた90年代前半、55歳の頃に橋本龍太郎さんの講演を聞きました。その内容が少子高齢化に関するもので、自分で会社をやりたいと思っていた私は、『これだ!』と直感したんです。少子化で不足する労働力を補えるのは、高齢者、女性、外国人、ロボットしかありません。その時、私の周囲には定年を迎える人たちが大勢いたので、高齢者に着目したのです」

上田研二(高齢社 最高顧問/ユメニティ 代表取締役)

そして上田氏は自身の退職を控えた時期に、東京ガスと子会社の経営陣に事業を説明。ガス会社の業務の一部を受注し、派遣する社員として東京ガスのOB人材を確保することに成功した。

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