米国にて海外営業の礎を築く

国内の営業では得意先の信頼を受け、様々な事業に挑戦してきた。精鋭社員のみ受講できる社内英語研修にて力をつけ、ニューヨーク駐在員に大抜擢。アメリカにて最先端の広告業を学ぶ。

ロサンゼルスにて博報堂と提携するPR会社の副社長と

ニューヨークへ赴任

1972年7月、アメリカのニューヨーク駐在員事務所への異動が発令された。思えばこの人事異動はその後の私のビジネス人生に大きな影響を与えている。

例えば帰国後に最初に担当したのも、花王石鹸(今の花王)とドイツのバイヤースドルフとの合弁会社である「ニベア花王」であり、また後年国際担当となったのもロングスパンで見るとこの経験の延長線上にある。

岐阜県の一地方都市である大垣市で生を受け、幼少期を水道も無い「養老郡上多度村新田林」で過ごした私が東京へ出て博報堂へ入り、アメリカへ渡ってニューヨーク生活を始める。人生とは面白いものだ。

アメリカへの異動は真っ直ぐニューヨーク直行とはならなかった。私があるタスクを与えられたからだ。得意先でエネルギー関連の大手商社(A社)の社長室長に随行し二つの業務を遂行しながら赴任せよとの命令であった。

 この業務と言うのは、一つは当時A社が北海道に所有していた100万坪の土地の有効利用の参考になる事例をアメリカで見つけること、今一つは同社が築いて来た全国300万世帯とも言われる家庭ネットワークに流す「商品」を見つけることであった。

そのためまずロサンゼルスに入り同地の博報堂との提携PR会社を訪問し、商品に関する情報を集め、その後南部のデュードランチ(観光牧場)等を見学しながらフロリダへ入った。

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