2013年10月号
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商品開発の舞台裏

ニッチ市場でNo.1を目指す タニタ流・新チャレンジ

タニタ

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睡眠による体調不良は、疲労から肥満、糖尿病まで広く影響する。眠りを改善する商品は多く見かけるが、自分の睡眠には何が足りないのか。タニタが開発した睡眠計は、眠りを客観的に分析することに立脚している。

「健康をはかる」から「健康をつくる」へ

健康計測機器メーカーのタニタは、おいしくてヘルシーなメニューを提供する"タニタ社員食堂"で一躍脚光を浴びた。食の欧米化が進み、糖質・脂質の過剰摂取による生活習慣病が増える中、高まる国民の健康意識に対応したことが勝因だった。

マットレクラウド対応のスリープスキャンSL-511 スの下に敷くだけの睡眠計「スリープスキャン」

タニタは1944年に設立され、1959年に家庭用ヘルスメーター、1978年にデジタルヘルスメーター、1992年に世界初の乗るだけで計測できる体脂肪計を開発。

新事業商品担当の佐藤富男氏は「ダイエットは体重を減らせばいいものではありません。タニタでは適正な体重『ベストウェイト』を求めています」と語る。

タニタでは体組成計・体脂肪計を中心に3つの柱を掲げている。(1)食事(『クッキングスケール』、『タニタ食堂レシピ』)、(2)運動(活動量計『カロリズム』)、(3)休養(睡眠計『スリープスキャン』)。これらの3つの項目をバランスよく続けることが、ベストウェイトを維持する秘訣だという。

佐藤氏は睡眠の状態を計測することができる「スリープスキャン」の開発に携わった。布団の下に敷くマット式の家庭用睡眠計を世界で初めて開発した。睡眠計に力を入れている理由として、睡眠と肥満の関連性を指摘する。

クラウド対応のスリープスキャンSL-511

「睡眠時間が短いと、食欲が増して食べ過ぎを招き、BMI(体格指数)が増加し、結果的に肥満を招くという調査結果があります。肥満は糖尿病や生活習慣病、高血圧、無呼吸症候群などのリスクを高めます。タニタでは人々の健康づくりをサポートするため、活動量計や体組成計、デジタルクッキングスケールなど、さまざまな健康に関わる機器を販売しています。さらに睡眠を計測できれば、24時間健康管理ができると確信し、この開発に着手しました」

日本では成人の4~5人に1人が自分の睡眠に不満を抱いていて、30歳以上になるとさらに割合が増える。自分の睡眠を知ることで、病気のスクリーニングや、生活習慣の見直しなどの効果が期待できる。

「睡眠は健康管理の中でも新しい研究分野です。夜間の仕事による不規則な生活やストレスによる不眠などから睡眠の質が落ちると、様々な病気が引き起こされます。一般家庭で使用でき、精度の高い睡眠計を開発することが、計測機器に強みを持つタニタの使命だと感じていました」2000年から睡眠の研究が始まり、2009年に商品化したのがスリープスキャンだ。マットレスの下にスリープスキャンを敷くだけで、センサーマット内の水が人の動きを感知し、睡眠中の呼吸、脈拍、体動による振動をもとに睡眠の深さを解析する。

「深い睡眠がとれているか否かは、睡眠の評価において重要なポイントです。また、深い睡眠の割合や寝付き時間、途中の目覚め回数などの情報から睡眠の総合評価を表す指標『睡眠点数』を表示します」

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