新しい価値を生む「場」のつくり方

編集協力/山下 正太郎
(コクヨファニチャー WORKSIGHT編集長)

どのような環境ならば、チームの創造力は高まるのか。近年、そのヒントになるようなオフィスが続々と登場している。

今、社員のアイデア創出を支援するクリエイティブなオフィスが注目を集めている。

それらに共通するポイントは、社員のコミュニケーションを促す仕掛けがあり、開放的な空間設計や自然光や緑の採用など、リラックスできる演出を施していること。大企業からベンチャーまで、こだわりのオフィスを紹介する。

日本マイクロソフト 6割がフリーアドレス

フリーアドレスのオフィスフロアには、ハブ・スペースも設置。個人・共有のグッズなどを置くことができ、チームの一体感を高めている。

日本マイクロソフトの本社、品川オフィスでは勤務する従業員の約6割がフリーアドレス(固定の座席を持たない)で働いている。働くスペースを自由に選べるようにすることで、コミュニケーションとコラボレーションが実現しやすくなっているのだ。

社内には、芝生をイメージした床にアウトドア用のテーブルとチェアが並んだ「ピクニックエリア」もある。普段とは気持ちを切り替えて仕事に臨むことができ、ブレストにも利用されているという。

また、オシャレなカフェテリアのような空間もあり、ランチタイム以外にもカジュアルな会議や休憩に使ってリフレッシュすることができる。

TBWA博報堂 融合が触発を生む

もともと、ボウリング場だったダイナミックな空間(総面積:1,220坪・天井までの高さは最高部で5.7m)を改装し、「街」のようにオフィスを設計。

東京・港区にあるTBWA博報堂のオフィスは、ボーリング場予定地だった場所を改装してつくられた。

ビジョンは、「融合が触発を生む、クリエイティブのるつぼと呼べるコミューン」。オフィス内は、壁どころか柱すら存在しないダイナミックな空間となっており、役員室や会議室もガラス張りで、すべての人が見渡せるようになっている。

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