日本発ベンチャーが狙う「モノ」と「人」の情報革命
アメリカ発の画像を共有するSNS「Pinterest」は、楽天も出資するなど大きな注目を集めた。
一方、日本のベンチャーが提供する「Sumally」は、モノの画像を共有するSNSを提供し、商機を狙う。 世界展開を見据えるSumallyには、どのような可能性が秘められているのか。
スマホの普及により、画像を共有するSNSサービスが存在感を増してきている。この手のサービスは海外ではPinterest(ピンタレスト)が有名で、2013年3月には25億ドルの企業価値で2億ドルの調達を発表したばかりだ。
イメージ画像を共有するピンタレストに対して、日本国内ではモノの画像を共有するSNSであるSumally(サマリー)が、ファッション・カルチャーに興味を持つユーザーを中心に人気を博している。サマリーの画面上で、自分が持っているモノを「have」に登録し、「気になる」、「欲しい」と思ったものについては「want」に登録して、モノへの興味・関心を共有するSNSだ。
伊勢丹とのコラボで、ユーザーが増加
サマリーの現況に関して、サマリーCEOの山本憲資氏は、こう語る。
「13年4月現在で登録ユーザー数は約14万人、月間PV数は約2000万です。男女比は半々ですが、最近は女性ユーザーが増えています。ほぼ広告も打っておらず、口コミを中心に広がっていると実感しています。フェイスブック連携のサービスなので、サマリー上でのアクションがフェイスブック上のタイムラインやティッカーにも流れ、そこを経由した流入が多くなっています。全体の利用者の半数以上は、スマホ経由です」 サマリーは13年1月から、法人向けのページでコマース機能の提供を開始。まずはPCのみでの公開となったが、開始時には、伊勢丹がチョコレートなどバレンタイン用ギフトの販売をサマリー上で行った。
「伊勢丹から言われていた目標を大幅に上回る売上げとなりました。この取組みが、日経新聞をはじめいろいろなメディアに取り上げられたこともあり、ユーザー数の増加ペースも、それまでの1.5~2倍近くで推移しています」
また、13年3月からはスターバックスのホームページの商品詳細ページに、押すとサマリー上で「want」や「have」が反映される「Sumallyボタン」が登場している。実験的に先行で実装したものだが、「Sumallyボタン」は近日中にAPIの仕様を一般公開する予定だ。
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