東京を世界一の都市へ 7大改革で「東京モデル」構築

猪瀬知事は「東京を世界一の都市にする」という目標を掲げ、改革に挑む。鍵となるのは、これまでの枠組みに囚われない発想で構築される『東京モデル』だ。

「日本の沈没を防ぐのは東京にしかできません。東京は日本の心臓であり、日本を支え、変えていくためには、東京自体が力強く鼓動して、新鮮な血液を全国へと送り出さなければならならない。作家として培った力、発想力も駆使して、東京の生きた現場から霞ヶ関の壁を打ち破り、『東京モデル』とも呼ぶべき新しい政策を展開することで、日本全体に『改革のうねり』を巻き起こします」

猪瀬直樹知事は、施政方針表明でこう意欲を語った。

「東京モデル」が目指すのは、「一人ひとりが輝く社会」。そのために、時代遅れの規制や既得権益に囚われない、新しい価値と富を創造することが必要になる。そして、同じく重要なのは「絆」の構築だ。企業や人が個性と才覚を発揮でき、強者が弱者を、余裕のある者が余裕のない者を助け、若者と高齢者が知恵と情報をシェアできる環境を整えることで、東京を「世界一の都市」に押し上げるというのが、基本的な理念である。

世界一の都市になるための改革のファーストステップとなる平成25年度の予算案は「攻めの予算」として、「東京モデルを発信する先駆的な取り組みや、都民の安全・安心を守る取り組みに財源を重点投入」した。

可能性の最大化と都市機能の強化

都市機能の強化を図るための施策である地下鉄の一元化。その端緒であるサービスの一体化を推進し、都営地下鉄と東京メトロのホームを隔てていた九段下の壁が撤去された

猪瀬知事は東京が持つポテンシャルを最大限に生かし、機能性、利便性を高めて魅力的な都市にするための施策に力を入れる。なかでも注目は地下鉄の一元化、羽田空港の国際化だ。

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