アジアクラブに必要不可欠な地域基盤 「地域」に支えられる資本力がクラブを支える

なぜ、地域密着が重要か─それは、チームの固定ファンの属性が「地域」であることが、もっともプロスポーツチームの基盤として安定的だからだ。アジア戦略も、土台が揺るげば、崩れかねない。

FC東京・小平スクールでプレーするスクール生

サッカー界全体の構図を塗り替えようとするアジア戦略の成否にかかわらず、プロサッカークラブにとって必要不可欠なものがある。それは、「地域密着」だ。Jリーグの観客動員数は最も多かった09年でJ1・J2合わせ8,756,312人、11年では7,274,477人。Jリーグの観客と言うと、どんなイメージがあるだろうか。サポーターと呼ばれる、ゴール裏の席で大きな声援をあげる各チームのコアなファン層。サッカーそのもののファン。選手個人についたファン。そうしたファンの友人や家族。しかし、地域密着がもたらす真のファン層とは、そうした「サッカー」「選手」という属性ではなく、「地域」という属性に基づいて構築されるファン層だ。それは、チームの成績や他のスポーツとの競合、チームに所属する選手などに左右されない、もっとも固い地盤となる。

4000名のスクール生を持つFC東京

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