健康データの個人管理

それぞれが大切な存在である人間1人1人の健康に関するデータ整備は先端分野でのデータ整備と違ってびっくりするほど遅れている。

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良好な衛生設備の普及率。緑で色分けされた地域は90%以上。茶色で色分けされた地域は50%以下の人々しか良好な衛生設備を利用していない

ホモファーベルとしての人間は多様な人工物を作り出してきたが、記録に残された歴史は高々数千年でしかない。一方、地球は約46億年の時間をかけて多様な生命体を育み、数百万を超える種を創りだしてきた。生命の進化の記録、すなわち多様な生命体を創りだすためのプログラムは、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトニン(C)の4つの塩基の配列によって表現され、環境との多様な相互作用を通してタンパク質、細胞、組織、生命体へと展開されてきた。

生命と人工物との歴史の厚みの違いは( >前号)の本コーナーで紹介したクロノズームでも楽しむことができるが、両者の違いを調べれば調べるほど、生命がきめ細やかで、多様で、複雑で、さらに強さと弱さをあわせもつ魅力的で知的な存在であることに圧倒される。そして興味深い未知領域がふんだんに残されてはいるが、ゲノミクスからプロテオミクスにいたる生命体の基礎データは計測機器の進歩により毎日数十テラバイトの勢いで生産され、やがては全ての生命現象が解明されようかという勢いである。

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