初音ミクが音楽業界に与えたインパクト

紅白歌合戦出場まで取沙汰されるまでになった初音ミクが音楽業界に与えた影響とは?関連のCD4枚をプロデュースしたサエキけんぞう氏に聞いた。

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10月24日、新たな初音ミクのCDが2枚同時リリースされる。どちらも初音ミクを使って70年~80年代のパンクをカバーしたものだ。このCDの総合プロデューサーを務めるのが、80年代にバンド「ハルメンズ」「パール兄弟」のボーカリストを務め、現在はミュージシャン、音楽プロデューサー、文筆家として活動するサエキけんぞう氏である。

サエキ氏が初音ミクの存在を初めて知ったのが、2008年だった。

「初音ミクがハルメンズの曲をカバーしているという連絡があったのがきっかけ。曲を作る側からするとカバーしてもらうのは嬉しいことだが、人工音声ということで初音ミクのことを馬鹿にしていた。ところがニコニコ動画で曲を聞いてみたら、ボーカルのアレンジ、打ち込みが意外に良かった。それで、いけるじゃないか、と思ったのが最初の出会い」

人気「P」と制作したCDがヒット

その後、サエキ氏は10年10月に「初音ミク sings ハルメンズ」というCDを発売するのだが、経緯は偶然によるものだった。

「10年に、ハルメンズ30周年でCDを4枚出す予定だった。その打ち合わせの時、担当のディレクターがハルメンズのことを検索したら、初音ミクという言葉が溢れていた。その時既に、初音ミクが話題になっていることは知っていたから、初音ミクのカバーも出しましょうと提案したら、勢いで発売が決まった。会議の流れで偶然生まれた企画だった」

CDの制作にあたり、サエキ氏はニコニコ動画内で「P」(プロデューサーの略)と呼ばれる人気のクリエイター7人を起用した。「P」のほとんどは音楽の専門家ではなく、セミプロ、あるいは全くの素人だ。そういう人材と仕事して、商業CDを発売することに不安はなかったのだろうか。

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