過去の歴史をたどれば、未来が見えてくる

KPIを明確にし、細かく分解し、追い続ける―グリー代表取締役社長田中良和氏
日本市場での急成長を成し遂げ、海外展開を加速させているグリー。 田中良和社長がたった一人で2004年に立ち上げたSNS「GREE」は、今や会員数2億ユーザーのサービスに成長した。 今後の動向を冷静に見据える田中社長に、事業構想や意思決定をめぐる考えを聞いた。
SNSの隆盛は必然
「将来有望な分野をどのように探しているのか」と聞かれることがありますが、僕に未来が見えているわけでもなければ、その必要もないと思います。逆に、過去の歴史を振り返ることで今後起きうることは何となくは予測できます。10年後の未来も、100年後の遠い未来から見たら過去のこと。どんな歴史も連続しています。
たとえば、現在のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の隆盛にも必然的な理由があります。インターネット上のコミュニケーションは、「法人同士のコミュニケーション」「個人同士のコミュニケーション」「法人と個人のコミュニケーション」と分けることができます。そのうち、一番大きいのは個人同士のコミュニケーション分野です。そのツールには、たとえばEメールや掲示板、メーリングリスト、メッセンジャーなど様々なものが形を変えながら進化していますが、企業内であればグループウエアがあるのに、個人間コミュニケーションに使えるツールはありませんでした。
グループウエアと普通のツールの違いは、パッケージ化されているかどうかです。統合されたものに価値が生まれる可能性があることは、法人におけるグループウエアを見ていれば、当然あり得る未来だったのです。
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