バイオミミクリーがもたらす世界の未来

東北大学大学院環境科学研究所教授石田秀輝氏インタビュー

日本人がやるべきことは、ライフスタイルそのものを変えていくバイオミメティクス。その暮らし方とテクノロジーをセットで示し、世界をリードしていける国は日本だけと考える石田教授に、その未来展望を聞いた。

まず始めに、バイオミミクリーという表現は造語であるため、ここでは研究分野の視点からバイオミメティクス(生物模倣技術)で統一する。

石田教授が東北大学に研究者として迎え入れられたのは2004年。それまではINAXに在籍し、「環境と経済の商品開発」「地球環境」の両部門を担当。言い換えれば「環境と経済の両立をカタチにする仕事」に長年携わってきた。

しかしそんな日本を代表する環境先進企業として高く評価される一方で、自己矛盾があったという。環境と経済は両立しない。しかし両立をさせなければ、エネルギーも資源もない日本は今後を生きていけない。総責任者としての自己矛盾を抱えながらも企業の中ではある程度のレールを敷けたと感じ、その問題について本気で考えるべく研究者となった。

バイオミメティクスは生物規範工学へ

「この研究を始めて10年ほどになりますが、環境と経済の両立まではまだ辿り着けていない。でもそのドアはハッキリと見えたところです。昨年7月、『生物規範工学』が学問としてやっと認められました」

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