成熟社会で小が大に勝つ発想法 群を抜く好成績の理由

日銀のマイナス金利政策をめぐり、金融機関の多くが収益悪化を懸念している。そうした中、西武信用金庫は、今期決算予想で業界トップクラスの純利益を見込む。落合寛司理事長は「成功のカギは『お客さまを守る』ビジネスモデル」と語った。

マイナス金利時代に預金金利維持・アップ?

日銀は、2016年1月29日の金融政策決定会合でマイナス金利の導入を決定、2月16日から導入を開始した。

政策を受け、大手銀行などが相次いで預金金利を引き下げる中、西武信用金庫は逆に金利を引き上げ、業界から注目を集めている。さらに、地域の中小企業向けの低利融資を開始。条件に応じ、通常融資金利の最大50%オフの金利で提供するという、大胆な対応策を打ちだした。

西武信用金庫の落合寛司理事長は「今回のマイナス金利政策は、日銀に預けて-0.1%の利息なら、その分、地域にお金を出して活性化させよという、国の思い切ったリスクテイク。このリスクをチャンスに変えるのが、実務家の仕事です」と話す。

地域にお金を回すには、安くなくてはいけない。だから、最大50%オフの低利融資を開始した。貸出を仕掛ける一方で、消費者心理を上げて購買意欲を高めるために、預金金利は引き上げる。これが、業界を驚かせた対応策のロジックだ。

「デメリットに注目するのではなく、この政策をいかにプラスに持っていくかを考えることが重要です」

落合寛司(西武信用金庫 理事長)

金融マンは最高の営業マン

中小企業は、自分だけで解決しようとし、課題の先送りになる傾向がある。西武信用金庫では、6000件を超えるビジネスマッチングを中心に、企業向けの様々な独自の施策を展開している。

中でも多いのがビジネスマッチングである。企業の財務内容をよく把握し、地域での信頼がある金融マンは、同時に最高の地域の営業マンであるのだ。マッチングの手法も多様である。「留学生と中小企業のマッチング会」では、大学の留学生へのリクルーティングを支援。海外進出したい企業の支援では、工場の確保として、「マネジメント機能付レンタル工場」の紹介も行っている。

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