SNS進化で「参加型」の先へ
スポーツを観戦しながらSNSに投稿し、感想を共有するソーシャルビューイング。この新しい視聴方法が今後どう進化し、それがどんなビジネスを生み出すのか。ソーシャルメディアの可能性を探った。
テレビやスタジアムで試合や競技を観ながら、ツイッターやフェイスブックなどのSNSで実況したり、感想を投稿、共有する。
そんな観戦スタイルは「ソーシャルビューイング」と呼ばれ、ここ数年、一気に定着してきた。ソーシャルメディア・マーケティングを手がけるアジャイルメディア・ネットワークの代表で、ツイッターでも16万人を超えるフォロワーを持つ徳力基彦氏は、2012年のロンドンオリンピックがソーシャルビューイング拡大の契機になったと語る。
「印象的だったのは、国際オリンピック委員会(IOC)が、選手たちによるツイッターでの情報発信を推奨したことですね。欧米では、スポーツ選手がソーシャルメディアを活用することで、スポーツ全体が盛り上がるという認識が共有されているようです」
IOCのお墨付きを得たことで、ロンドンオリンピックでは選手が積極的に情報を発信し、ファンとダイレクトにコミュニケーションを取るというこれまでにない大きな変化が生まれた。
そうすることで、メジャースポーツだけでなくマイナースポーツの選手や競技自体にも注目が集まるようになり、大勢のファンがソーシャルビューイングで一喜一憂の感情を共有するという流れが生まれたのである。
テレビ視聴率にも好影響
こういった動きは、SNSユーザー間の自然発生的なものだったが、いまや、ソーシャルビューイングは試合を報じるテレビ局にとっても無視できない存在になっているという。
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