江戸時代から受け継がれる「ものづくり」のまち

現在の小松の町家は昭和初期に建てられたもので、約1100軒残っている

伝統文化にスポットがあたることの多い石川県で、伝統文化のみならず工業による「ものづくり」で発展を遂げてきた小松市。ゆえに交通網も県下でもっとも発達してきた。さらなる製造技術の集積を目指す同市の、ものづくりの歴史をひも解く。

小松市の歴史は、日本の他の地域と同じく縄文時代に始まる。そして、弥生時代には農耕が行われていたことが、八日市地方遺跡から明らかになっている。「小松」の地名の由来は平安時代。2つの説があり、ひとつは、花山法皇が北陸巡礼の際に稚松を植え、「園の小松原」と称したことからというもの、もうひとつは、小松殿と称された平重盛が建立した「小松寺」に由来するという説だ。

加賀・前田家の殖産興業政策が発端

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