観光マーケティングの新常識 前トリップアドバイザー代表が語る

外国人観光客は、何に魅力を感じ、どのようにして旅先を決めているのか。かつてトリップアドバイザーの代表を務め、現在はインバウンドビジネスのコンサルタントとして活躍する原田劉静織氏が、観光マーケティングの秘訣を語る。

原田 劉 静織(はらだ りゅう しおり)ランドリーム 代表取締役
中国上海生まれ、青山学院大学卒業後、IT企業を中心にビジネスデベロップメント&マーケティングのポジションを歴任。大手ソフトウェアのマーケティングディビジョンのトップとして、マーケットシェア1位を獲得し、それ以降、No.1のポジションを継続する。2013年トリップアドバイザー株式会社代表取締役に就任。2015年インバウンドビジネス支援の株式会社ランドリーム設立。

――地域が観光マーケティングを考えるうえで、どのような視点が重要になりますか。

原田 デスティネーション・マーケティング(旅行目的地として選んでもらい、誘客を増やすための施策)では、「3つのD」が重要になります。それは、「Distinctive:独特な・際立った」、「Differential:差別化」、「Desirable:望ましい・好ましい」です。

1つ目の「独特な・際立った」とは、「この地域を思い浮かべるとこのイメージが思い浮かぶ」といった象徴的なものがあるかどうか、横並びにならないユニークな特徴があるかどうか。

2つ目の「差別化」は、例えば温泉や寺社、牛肉などの特産品でも、他とはどう違うのかを印象づけること。差別化されていると、人の記憶に残りやすくなります。

そして個人的にもっとも重要だと考えているのが、3つ目の「望ましい・好ましい」です。そこに行って楽しんでいる自分自身がいるかどうか。自分がそれを楽しいと思っていなければ、人に売り込むことはできません。

この3つのDを意識すると、何をすべきかが明確になります。

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