千葉大学 未来カルテ2050を無料公開 自治体の未来を可視化

2020年7月7日、千葉大学大学院社会科学研究院の倉阪秀史教授らは、2050年の各自治体の姿を可視化し、人口減少・高齢社会のインパクトを地域レベルで実感できる「未来カルテ2050」を公開した。このプログラムは、2017年に公開した2040年の姿を予測する「未来カルテ」を更新したものだ(関連記事)。

「未来カルテ」は、人口減少や高齢化に対して何も対策せず、現在の傾向が継続した場合の産業構造や、逆に対策した場合の将来の状況をシミュレートして数値で可視化する。保育、教育、医療、介護の状況、公共施設・道路、農地などの維持管理可能性、住宅の供給可能性、そして再生可能エネルギーによるエネルギーの自給化など、多角的な視点で将来の自治体の姿をイメージできるようになっている。

このシステムは、持続可能な社会への実現に向け、長期的な視点から戦略的に対応していくための手段として開発された。ウェブサイトからダウンロードし、市町村コードを入力することで、指定した自治体の「未来カルテ」を入手することができる。市町村が属する都道府県のデータや、全国データとの比較も可能だ。中高生や自治体職員が、2050年の首長として課題と政策を考える政策提言ワークショップにも活用されている。

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