出店とは「地域の未来」への投資 商店街全体で創業者を支える

事業を始めることは、その地域とともに歩むのを決意することでもある。創業者とは、「地域の未来」に投資する人であり、地域全体で、そうした人たちを支え、育てていかなければならない。

--新先生は著書『商店街はなぜ滅びるのか』で、多くの商店街は伝統的なものでなく、20世紀になって人為的につくられた近代的な存在であることを明らかにしました。

商店街をめぐって、たくさんの議論がなされていますが、そもそも商店街とは何なのか。そうした根本的なところが、あまり議論されていないという問題意識がありました。

古い歴史のある商店街は一部にすぎず、ほとんどは、戦前、戦後の農村から都市への人口移動により、零細自営業者が増加した結果、生み出された商店街です。そうした成立過程を知ることは、なぜ商店街が必要なのかを考えるきっかけにもなります。

ただ、『商店街はなぜ滅びるのか』は文献を調査して書いたものなので、その意味では限界もあります。2012年に本を出して以降、この3年、4年は商店街の現場に行き、商店主の方々に多くのことを教わりました。

新 雅史(学習院大学大学院 政治学研究科 非常勤講師)

創業とは「地域の未来」への投資

--商店街の現場では、どのような気づきがありましたか。

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